劇作工房は、3年間を目安に、上演可能なテキストを確実に生み出して、WAKABACHO WHARF経由でさまざまな劇場・団体・個人(プロデューサー、演出家、演者など)に紹介することを目標にしたプログラムです。

この講座を通して、次代を目指す意欲のある劇作家たちと上演を担う劇場・団体・個人とをむすぶ仕組みづくりに取り組みます。


劇作工房第一期(戯曲創作基礎)は、集まった「書き手」の個性の発見と、それぞれにふさわしい「道づくり」がテーマです。歩き出さなければ、なにもはじまらない。とにかく書きます。読み直し、話し合い、書き直し、第二期の短編戯曲に向かう材料と方法を整えます。

講師:佐藤 信、岸井大輔

オンライン講座(毎週水曜日・10時~12時)
8月20日、27日、9月3日、10日、17日、24日
合宿スクーリング
8月30(土)、31日(日)

受講料:33,000円(税込み)

佐藤 信
劇作家・演出家

アンダーグラウンドシアター自由劇場(1967年~70年)、黒色テント68/71(1971年~/現、劇団黒テント)、個人劇団鴎座(1990年~)を通しての演劇活動とともに、演劇・舞踊・オペラなど、ジャンルにとらわれない幅広い分野の舞台づくりに取り組む。世田谷パブリックシアター劇場監督(1997年~2002年)、杉並区立杉並芸術会館/座・高円寺芸術監督(2009年~2023年)を歴任。現在は、2017年に自ら設立した民間アートセンター若葉町ウォーフ(横浜)を拠点に、国内外の次代を担う舞台表現者との共同作業に取り組んでいる。

岸井大輔
劇作家

1970年生。1995年より他ジャンルで遂行された形式化の演劇における可能性を問う作品群を発表している。代表作『東京の条件』『好きにやることの喜劇』『ポストコンテンポラリーアート』近年では、戯曲を、PLAYする対象である「おもちゃ」と考え、芸術全体をとらえ直そうとしている。


劇作工房第二期(戯曲創作実技)は、15分~30分の短編戯曲の創作です。受講者は開講までにそれぞれの準備稿を用意して、ドラマドクターによるアドバイスを受けながら改作し、ブラシュアップする過程を全員で共有します。
三人の個性あふれる劇作家が、講師としてドラマドクターを担当します。

コーディネーター:佐藤 信
講師:佃 典彦、土田英生、樋口ミユ

オンライン講座(毎週水曜日・10時10時~12時)
12月24日、2026年1月7日、14日、21日、24日、25日、28日、2月4日

合宿スクーリング
2026年1月24(土)、25日(日)

受講料:30,000円

佃典彦

1964年生まれ 名古屋市在住
劇作家・演出・俳優

劇団B級遊撃隊主宰 日本劇作家協会員
日常に突飛な出来事を打ち込んで人間関係の本質を炙り出す不条理系作風。
児童劇・映画テレビシナリオも多数。〆切を守ることから「名古屋のミラーマン」の異名を持つ。

〈主な受賞〉
・第三回名古屋市文化振興賞
・第四回読売演劇大賞優秀作品賞

・第五回松原・若尾記念演劇賞
・第五十回岸田國士戯曲賞

土田英生

劇作家・演出家・俳優/MONO代表

愛知県出身。1989年に「B級プラクティス」(現MONO)結成。1990年以降全作品の作・演出を担当する。1999年『その鉄塔に男たちはいるという』で第6回OMS戯曲賞大賞を受賞。2003年文化庁の新進芸術家留学制度で一年間ロンドンに留学。近年は劇作と並行してテレビドラマ・映画脚本の執筆も多数。その代表作に映画『約三十の嘘』、テレビドラマ『崖っぷちホテル!』『斉藤さん』など。

2021年に作・演出を務めたピッコロ劇団『いらないものだけ手に入る』が第76回文化庁芸術祭大賞を受賞。

樋口ミユ

劇作家・演出家

劇団Ugly duckling旗揚げ以降、解散までの劇団公演32作品の戯曲を執筆する。OMS戯曲賞を最年少・女性初・2年連続大賞受賞し関西若手劇作家としての頭角を現す。座・高円寺の劇場創造アカデミー演出コースに編入。アカデミー終了後、2012年にplant Mを立ち上げ、大阪に拠点を置きながら、日本全国各地を飛び回って地元の表現者たちとフットワーク軽く創作をする。
演劇の戯曲のほかに、NHKのFMシアターや青春アドヴェンチャーへのオリジナル連続ラジオドラマなどを書き下ろし、また脚色なども執筆している。